ノーエッジシューズの踏み方

 

2015年にスポルティバから発売されてたフューチュラというクライミングシューズが革新的でした。

それまではソールは靴の底面に貼られているのが常識とされていたのが、つま先を覆うようにソールが巻き付けられています。いわゆるノーエッジコンセプトです。

値段も挑戦的でした。一般的なクライミングシューズは高くても2万円ぐらいだったのが、フューチュラは2万5千円しました。

あまりにも革新的なこのシューズはその目新しさで注目されましたが、値段が値段なので今でもあまり普及していないようです。

フューチュラは2018年にリブートとしてリニューアル販売されたので多少は見かけますが、ジーニアスとマーベリンクはもうほとんど見かけなくなってしまいましたね。

 

私はフューチュラしか履いたことがないので、フューチュラについてしか語れませんが、フューチュラのよいところ悪いところ、シューズ独特の足の使い方についてまとめてみたいと思います。ジーニアスもマーベリンクもどちらも足への拘束方法が違うだけなので、読み替えてもらえればと思います。

 

1.フューチュラのよいところ

まずメリットから。ノーエッジのメリットは足が残しやすいところです。

他のシューズではつま先立ちで届かないところに、フューチュラでは届きます。

なぜか?

それはつま先にあるソールが靴の前方向にもあることで、足を立てたとき(足をピンと伸ばしたとき)にもフリクションが働くからです。

足が残るということは距離出しができます。

遠くのホールドに手が届くようになります。いうなれば、足が数cm伸びた感じになります。これは、つま先のソールが少しでも触れていればフリクションが発生するためです。

そして、足が残ることにより、余計な力を使わなくて済むため、省エネになります。

あと、つま先の感覚がよく分かります。スラブやバランス感覚が重要な場面で効果を発揮します。

 

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エッジングシューズのつま先(踏み込んだとき)

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ノーエッジシューズのつま先(踏み込んだとき)

 

2.フューチュラの悪いところ

今度は逆にデメリット。ノーエッジのデメリットは足を切らずに登れるぐらいのオブザベ力が必要となるところでしょうか。

足をばんばん切って登るスタイルの方はこのシューズはなにもメリットを感じられないでしょう。

ムーブの引き出しが多い方がこのシューズのメリットを引き出せます。

また、慣れが必要です。エッジがないため、他のシューズでエッジを使って登るところは全てスメアリングあるいはスメッジングで登る必要があります。

力を入れるポイントもほんの少しつま先側に移動します。

そして、足も少し伸びた感じがするので、飛びつく動作のときに飛びすぎたりします。

 

3.フューチュラの足の使い方

 では、基本的な足の使い方の説明です。

・ホールドに乗るときは、つま先の30〜45°付近を押しつける感じにしましょう。

・乗り込んだ後、次のホールドを取るときは、体幹でしっかり身体を固めて、ギリギリまで足を残します。つま先まで意識を向けましょう。

・つま先を離すときは、次のホールドを取って安定してからです。少しでも接していればかなりフリクションがあるのでギリギリまで足を残しましょう。

 

こう書いてみると、リードクライミング向けのシューズのように見えてきます。

もちろんボルダーでも行けますが、足をよく切る傾斜壁のラインセットの課題では相性が悪いときがあります。スラブやバランス系課題はつま先感覚が鋭敏なため、向いています。

また、足の長さが数cm伸びる感覚の恩恵を受けられるのは、他のシューズでホールドが届かないなど起こりうる身長の低い女性や、キッズクライマーでしょうか。

 

 

 

私がフューチュラをおすすめするのはこんな人です。

・リードクライマー

・女性、キッズクライマー

・ボルダラー(スラブ、バランス系課題を落としたい人)

 

ムーブが無意識に出せるぐらいのオブザベ力と経験がある中級者以上におすすめします。

 

そういえば、2019年のワールドカップで、アダム・オンドラは、強傾斜課題をソリューションで、スラブ、バランス系課題ではフューチュラに履き替えていましたね。

 

フューチュラ


IFSC Climbing World Cup Meiringen 2019 - Bouldering Finals

 

ソリューション


IFSC Climbing World Cup Meiringen 2019 - Bouldering Finals

 

ではでは。

楽しく登りましょう。

よしなに。